ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『ジュリジュリうるっさいわね!!お前ら静かにしろよバカヤロー!!』
里菜はついにぶちギレて客席に向かって怒鳴った。
『おっ!!ついに里菜のレディース魂に火が着いたな』
シュンは笑った。
『おいっ!!そこのハチマキ野郎ども!!よく聞きな。ジュリジュリってうるさいのよ!!今からあたしたちが歌で、あんな小娘以上にあんたたちを魅了してやるから、その耳の穴かっぽじってよく聴いてろ!!くそ野郎ども!!』
里菜は客席に向かって大声で怒鳴った。
すると客席は里菜のあまりの迫力に静まり返った。
『さあ、レイナ。静かになったわよ』
里菜は客席が静かになったのを確認し、レイナにマイクを渡し自分の持ち場に戻った。
『えっ、えーと…じゃあ聴いて下さい。フレンズで“Friends”』
レイナがそう言うと曲が流れ、レイナは歌い出した。
そしてフレンズは、何とかライブを終え控え室に戻った。
『いやー、マジで里菜の怒鳴り声にはビビったな』
シュンは笑った。
『ああ。だがお陰で無事ライブが出来たけどな』
キースも笑った。
『あれ?そういえばその怒鳴った本人はどこ行ったんだ?』
シュンは里菜がいない事に気付いて言った。
『ああ、里菜ならトイレ行ってくるって出て行ったよ』
レイナは里菜の行方を告げた。