ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜


シュンはしばらくの間リョータの手を握りしめ、眠っているリョータの顔をじっと見つめていた。


するとリョータが目を覚ましシュンの姿に気付いた。


『お、おじちゃん…来てくれてたんだね…』


リョータは凄くしんどそうだった。


『リョータ…』


シュンは心配そうにリョータの目を見つめた。


『ねぇ…おじちゃん。ぼ、僕…死んじゃうのかな…。凄くしんどいよ…ハァ、ハァ』


リョータは弱々しく言った。


『リョータ。男はな、どんな時でも弱音を吐いちゃダメだ』


『で、でも…』


リョータは消え入りそうな声で言った。


『リョータ、お前の夢は何だった?』


『…えっ!?』


『正義のヒーローになって、ママを悪い奴らから守るんだろ?だったら、病気何かに負けてたらダメだろ』


『おじちゃん…』


『病気なんかに負けなるなよ、リョータ』


シュンはリョータの手をギュッと握りしめた。


『ねぇ、おじちゃん…。ママ…今度再婚するんだ…』


『…そうか。リョータに新しいパパが出来るな、良かったじゃんか』


シュンは微笑んだ。


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