ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『うん。で、でもね…正直な…僕の気持ちは複雑なんだ。だって…おじちゃんがパパだったら良かったなって…思うから…』
リョータはしんどい中笑顔で言った。
『リョータ…お前…』
シュンはリョータのその言葉に胸が締め付けられ、苦しくなった。
そしてシュンはリョータの目を見れずに、うつむいた。
『お、おじちゃん…どう…したの?』
リョータはうつむくシュンを心配した。
『な、何でもないさ…。リョータ、お前の大好きなママが選んだ相手だ…だからきっと、俺何かよりもずっとスゲー良い人に違いないし、ママとリョータの二人を絶対幸せにしてくれるハズだ。だから、新しいパパを笑顔で受け入れてやれ』
シュンは笑顔で言った。
『おじちゃん…』
リョータはシュンを見て呟いた。
『さてと、俺はライブがあるからもう行くよ』
シュンはそう言って椅子から立ち上がった。
『おじちゃん!!ま…また…会えるよね?』
リョータは病室を出ようとしたシュンに尋ねたた。
シュンはドアノブを握ったまま黙り込んだ。
『…おじちゃん?』
『ああ、会えるさ…きっと会えるから…だからリョータはさっさと病気を治せ。もうママを心配さすんじゃないぞ…早く元気になれよ、リョータ』
シュンはリョータに背を向けたままそう言って、病室を出て行った。