ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『なあ、こんな店前はなかったよな?あっ、結構オシャレな照明だよなー、コレ…』
店内に入ったヒロは、一人でインテリアを見ながらハシャイでいた。
『うーん…確かにこの照明はオシャレだけど…オシャレなだけで、実用性にはちょっとって感じだけどな…』
ケイゴはオシャレな照明を見つめながら言った。
『へぇ〜。君、この私のデザインした照明にケチをつけるなんて、なかなか勇気あるじゃん』
ふとケイゴの背後から、女性の声が聞こえた。
その声に反応しケイゴが驚いて振り返ると、金髪のセミロングで、黒いブランド物のスーツを着たハーフっぽい女性が腕を組んで立っていた。
『あ、すみません!!』
ケイゴは女性に謝った。
『ふふ、別に謝らなくてもいいわよ。この照明は確かにね、オシャレなだけで私も良いとは思わないわ。私がデザインしたってだけで売れてるみたいな物よ。オシャレで実用性が売りなのに…これじゃあ、キサラギブランドが泣くわよね…。はぁー…』
女性は溜め息をついて言った。