ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
壊れたメロディー②♪
11月16日
この日は全国的に雨の予報が出ていて、東京にもお昼が過ぎる頃に雨が降り出した。
レイナはみんなに言われた通りに病院へと来ていた。
そしてレイナは検査を受け、待ち合い室で椅子に座り、検査結果を一人待っていた。
『レイナさーん、お入り下さい』
看護士にそう言われ、レイナは診察室に入り椅子に座った。
『先生診断結果はどうなんですか?』
レイナは不安げに尋ねた。
『レイナさん、君はバンドのヴォーカルだよね?』
医者はレイナを見つめて言った。
『は、はい』
『そうか…。君の喉にいくつかのポリープが出来てるんだ』
『そ、そうなんですか!?』
レイナは驚いた。
『このまま歌い続ければ、君はいずれ声を失う事になるだろう』
医者はきっぱり言った。
『えっ!?…そ、そんな』
レイナは驚き、動揺を隠しきれなかった。
『だが手術してポリープを切除すれば声を失う事はない』
『手術ですか…』
レイナ不安でいっぱいだった。
『ヴォーカルの君には非常に言いにくい事だが…喉にメスを入れる事によって、君の歌声が変わってしまうかも知れないんだ』
医者は深刻な顔で言った。