ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜


『うわ〜、シュンもたまには良い事言うじゃない。でもそのセリフ似合わないわよ』


里菜は笑って言った。


『わ、笑うなよ!!』


シュンは里菜に言った。


レイナはマイクの前に立ち、しばらくの間黙り込んで考えていた。


そして小林誠吾とメンバーは、そんなレイナの様子を静かに見守った。


『勇気…歌う勇気…』


レイナはそう呟きしばらく目を閉じ、そして目を開けるなり小林誠吾を見て軽くうなづいた。


『よし、これで決めるぞレイナ』


小林誠吾はそう言って曲を流した。


レイナは軽く深呼吸して歌い出した。


レイナの歌声を聴き小林誠吾とメンバーは安心し、そして顔を見合わせ微笑んだ。


レコーディングは無事に終了した。


『みんな聞いてくれ。2週間後にライブをやるぞ』


小林誠吾は突然言い出した。


『小林さんはいつも突然だな。でもライブか…楽しみだな』


シュンは笑顔で言った。


『今年の締めくくりのライブだから…会場も3万人クラスの会場だ。おもいっきり暴れて来い、お前ら』


小林誠吾はニコッと笑った。


そしてメンバーたちは、そのライブに向けてエールを交わし着々と準備を進めたのだった。


< 214 / 232 >

この作品をシェア

pagetop