ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『うわ〜、シュンもたまには良い事言うじゃない。でもそのセリフ似合わないわよ』
里菜は笑って言った。
『わ、笑うなよ!!』
シュンは里菜に言った。
レイナはマイクの前に立ち、しばらくの間黙り込んで考えていた。
そして小林誠吾とメンバーは、そんなレイナの様子を静かに見守った。
『勇気…歌う勇気…』
レイナはそう呟きしばらく目を閉じ、そして目を開けるなり小林誠吾を見て軽くうなづいた。
『よし、これで決めるぞレイナ』
小林誠吾はそう言って曲を流した。
レイナは軽く深呼吸して歌い出した。
レイナの歌声を聴き小林誠吾とメンバーは安心し、そして顔を見合わせ微笑んだ。
レコーディングは無事に終了した。
『みんな聞いてくれ。2週間後にライブをやるぞ』
小林誠吾は突然言い出した。
『小林さんはいつも突然だな。でもライブか…楽しみだな』
シュンは笑顔で言った。
『今年の締めくくりのライブだから…会場も3万人クラスの会場だ。おもいっきり暴れて来い、お前ら』
小林誠吾はニコッと笑った。
そしてメンバーたちは、そのライブに向けてエールを交わし着々と準備を進めたのだった。