ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
君がくれた歌①♪
12月22日
フレンズにとっては今年最後のライブが行われる日。
この日はレイナの両親の命日でもあり、朝からレイナとケイゴは、レイナの両親のお墓参りへとやって来た。
『花が供えてある…小林さんもう来てくれたんだ』
レイナは両親の墓に供えられている花を見て言った。
『今日のライブを両親も見てくれると良いね』
ケイゴは笑顔で言った。
『うん。きっと見てくれると思う』
レイナはお墓を見つめて言った。
そして二人はお墓を拝み、レイナのマンションへと戻った。
『さて、僕はレイナのライブを見たその足で空港に行くよ。そしたらまたしばらく離れ離れになるけど…ごめんねレイナ』
ケイゴは自分の荷物をまとめながら言った。
『ううん。こっちこそケイゴに迷惑ばかりかけて、ごめんね』
レイナは申し訳なさそうに言った。
『ううん、全然迷惑なんかじゃないよ。なあ、レイナ…次はいつ帰ってくるかわからないけど、もし僕が夢を叶えて戻って来たら…その時は…』
ケイゴがそう言いかけると、レイナの携帯が鳴った。
『あ、ごめん、ケイゴ』
レイナは謝り、電話に出た。
『うん…うん…分かった』
そう言ってレイナは電話を切った。