ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『ごめんねケイゴ…それで話の続きは?』
レイナは話の続きを尋ねた。
『えーっと…やっぱ良いや、何でもない』
ケイゴは笑った。
『あっ、そろそろ時間だから私は先に会場に行くね』
レイナはそう言って靴をはいた。
『レイナ。頑張ってね、客席でレイナの事見てるからさ』
ケイゴは笑顔で言った。
『うん…。何かこのまましばらくまたケイゴに会えないと思うと…やっぱり寂しいな』
レイナは寂しそうに言った。
ケイゴはそんなレイナを見て、ギュッと抱きしめた。
『寂しい思いばかりさせてごめんね』
『ケイゴ…。ううん、寂しいけど私は大丈夫だから、ケイゴは体に気をつけてね』
『ありがとうレイナ』
『じゃあ、私行くね』
レイナはそう言って、部屋を出た。
レイナが部屋を出て間もない頃…ケイゴはいつもレイナが持ち歩いている、両親からのお守りを見つけた。
『あっ!!レイナお守りを忘れてる。レイナをずっと見守って来たお守りか…レイナに届けなきゃ!!まだそう遠くには行っていないはずだからな』
ケイゴはお守りを握りしめ、部屋を飛び出しレイナを追いかけた。