ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『あれ?確かどこかで見た気が…。あっ!!思い出した!!パチンコ屋の店員さんだ!!』
ヒロははレイナを見て思い出した。
そしてヒロは、ケイゴの方をニヤッっと笑って見るなり、ケイゴの腕を掴み、レイナから少し離れた所に移動した。
『ケイゴー、お前ナンパに失敗したとばかり思ってたけど、違ったんだなぁー。やるじゃん、見直したぞ』
ヒロは嬉しそうにケイゴの肩を叩いた。
『イヤ、別にナンパって訳じゃないんだけど…』
ケイゴがそう言いかけるなり、ヒロはさっさとレイナに歩み寄った。
『ねぇ、ねぇ、レイナちゃん。今からケイゴと3人でさ、飲みにでも行かない?』
ヒロは嬉しそうにレイナを誘った。
『ヒロ、レイナは今から用事があるから無理だよ』
ケイゴがレイナとヒロの間に割って入った。
『えー!!そうなのかー、残念だな。ならケイゴだけでも行かない?』
『パス。僕も用事があるんだ』
ケイゴが断ると、ヒロはがっかりした表情を見せた。
『いいよ、いいよーだ。どうせ俺はのけ者さ、ふん!!』
断られたヒロはふてくされながら、二人の前からさっさと去って行った。
『ヒロ君って面白い人だね』
レイナは去り行くヒロを見て言った。
『まあね。ヒロはさ、僕の事を1番わかってくれてるんだよね』
ケイゴは去って行くヒロを見ながら、クスっと笑って言った。