ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
部屋の中に入ると、男女合わせて3人の人が椅子に座って待っていた。
『みんな待たせたな。紹介するよ、彼女がヴォーカルのレイナだ』
小林誠吾は椅子に座るメンバーにレイナを紹介した。
『おおっ!!レイナ、久しぶりだな』
黒いハットを被り、黒髪のミディアムヘアーの、見かけワルそうな男が近づいて来た。
『えっ、シュン!!…どうしてシュンがいるの?』
レイナは目を丸くして驚いた。
『二人は知り合いか?彼もバンドのメンバーだ。ギターのシュンだ』
小林誠吾はシュンをレイナに紹介した。
『小林さん。レイナと俺は同じ施設で育った間柄だ。レイナにギターを教えたのも実はこの俺なんだ』
シュンはそう言って、懐かしそうにレイナを見つめた。
『ほぉー、なるほどな。そうだったのか』
小林誠吾は納得した。