ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜


『はあー、一人でイベントにまわるのか…』


シュンは溜め息をついた。


『みんな頑張ろうよ』


レイナは笑顔で言った。


そんな笑顔で明るいレイナを見たメンバーは少しやる気が出た。


『さーてと、行くかな。じゃあ、頑張ってくるよ』


キースは一人、部屋を出て行った。


『俺も行くわ。レイナ、里菜、頑張れよ』


シュンも部屋を出て行った。


『レイナ。あなた一人でも大丈夫?あなたは2都市も一人でまわらなきゃならないし…』


里菜は心配した。


『正直言うと不安で一杯…。だけどこれは小林さんからのフレンズに対する、技術だけじゃなく精神面でも強くなれって言うメッセージだと思うから…だから、一人でも大丈夫だよ』


レイナは笑顔で言った。


その笑顔を見た里菜は少し安心した。


『そう。頑張れレイナ』


里菜はレイナの頭を優しく撫でて、部屋を出て行った。


レイナもギターを背負って外へと出た。


外に出たレイナは紙と一緒に渡された封筒の中を見た。


中には名古屋までの往復の新幹線のチケットが入っていた。


『今20時だから…あっ、今から駅に向かわないと乗り遅れちゃう』


レイナは駅へと急いで向かった。


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