ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
ケイゴはスタッフと話終えると、地面に寝っ転がって寝ているヒロを叩き起こした。
『ヒロ。新幹線が止まった影響で、東京からのスタッフが来れてなくて人が足りないんだって。だから僕とヒロはMCしてくれだってさ』
ケイゴはヒロにマイクを渡した。
『はあ!?MC何か俺に出来る訳ないだろ』
ヒロは声をあらげた。
『レイナのためだからさ』
ケイゴはヒロに頼んだ。
『はあー。わかったよ』
ヒロは溜め息をついて、仕方なく引き受けた。
『じゃあ、これが一応カンペだから…これ覚えてね』
ケイゴはヒロにカンペを渡し、レイナのトコへ行った。
『レイナ。そろそろ時間だよ。緊張してる?』
『うん…。ねぇ、ケイゴとヒロ君はMCするんだって!?そっちの方こそ大丈夫なの?』
レイナは二人を心配した。
『大丈夫。心配いらないよ。…あっ、そうだレイナ。まだデビューのお祝いしてなかったね。お祝いは何が良い?』
ケイゴのその言葉を聞き、レイナはしばらく考えた。
『デート…。ケイゴ、お祝いはデート一回が良いな』
レイナは照れ臭そうに言った。
『デート!?そんなんで良いの?…わかった、じゃあ楽しみにしててよ』
『ケイゴ、約束だよ』
レイナは小指を立て、ケイゴも小指を立て、二人は約束を交わした。