ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
しばらく歩き、二人は遊園地へとやって来た。
『レイナ、何乗る?』
ケイゴは遊園地の案内ボードを見て言った。
『ケイゴ。あれが良い…あれに乗ろうよ』
レイナはジェットコースターを指差した。
『…レイナって絶叫マシン好きなんだね。じゃあ…乗ろうか』
ケイゴはレイナのために苦手な絶叫マシンに付き合った。
『次はあれが良い…その次はあれね』
レイナは子供のように目を輝かしていた。
そして二人は、閉園までの数時間をおもいっきり楽しんだ。
『あー楽しかったな。今日ほど時が止まって欲しいって思った日はなかったかも』
レイナは遊園地からの帰り道もハシャイでいた。
そして、二人は歩きながら他愛もない会話を楽しんでいた。
すると突然レイナは立ち止まった。
『ケイゴ…お願いがあるの。海、海に行きたい』
レイナは突然言い出した。
『海!?そうだね…じゃあ、今年の夏は一緒に海に行こうか?』
ケイゴも立ち止まって言った。
『ううん。そうじゃなくて…今から海に行きたい』
レイナはケイゴの目を見て言った。
『今から?でも、冬の海は寒いし…レイナ風邪ひいちゃうよ』
ケイゴは少し困り気味だった。
『お願い…』
レイナは必死に頼んだ。
『う〜ん…わかった。じゃあ、海に行こうか』
ケイゴは仕方なく了承した。