ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜


『最後って…まさか!!』


里菜は何かを察し、里菜も古びた柵を乗り越えた。


その瞬間リカは屋上から飛び降りた。


『リカーーー!!』


里菜は左手で古びた柵を掴み、右手でリカの手を掴んだ。


しかし、里菜は古びた柵の補強として巻き付けてあった針金の先で、左手を切ってケガをした。


『リカのバカ!!何で…何で…飛び降りるのよ』


里菜は必死にリカの手を掴んでいた。


『もう…苦しい思いをするのは嫌なの。生きる事に疲れたわ…。里菜、お願い手を放して!!』


リカは泣いていた。


『何言ってんのよ!!生きてたら、きっと楽しい事があるから』


里菜は精一杯リカの手を握りしめていた。


『…私にはもうそんな楽しみなんてないよ。里菜みたいに夢もないし…、犯罪者だし…』


『リカ。間違ってるよ!!夢がないなら見つけなくちゃ。それに罪からも逃げちゃダメだよ』


『私には生きてる意味なんてない…。里菜、お願い手を放して!!』


『バカ!!生きてる事に意味のない人間なんていないわ。今はまだわからないかも知れないけど、きっといつか意味がわかるから…生きなきゃ…』


『里菜…』


リカは呟いた。


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