ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『もう18時だしね…よし、ご飯食べに行こう』
ケイゴはそう言って、レイナの手を握って歩き出した。
『ねぇ、ケイゴ。どこ行くの?』
レイナはケイゴに引っ張られるままに歩いていた。
しばらく歩くとケイゴは立ち止まった。
『着いたよレイナ』
ケイゴは笑顔で言った。
『着いたって…このお店?』
レイナは一軒の小さな喫茶店を指差した。
『うん、さあ中に入ろう』
ケイゴはレイナの手を引っ張り、二人は中へと入った。
しかし、お店の中は明かり一つなく真っ暗闇だった。
ケイゴはレイナの手を放した。
『ケイゴ!?どこ行ったの?』
レイナは真っ暗闇の中少し不安になった。
すると、突然歌声が聴こえて来た。
『HAPPY BIRTHDAY TO YOU〜 HAPPY BIRTHDAY DEAR レイナ〜 HAPPY BIRTHDAY TO YOU♪…お誕生日おめでとう』
そう何人かの声がするなり、ロウソクの着いたケーキが運ばれて来た。
レイナはロウソクの明かりで少し明るくなった店内を見回した。
店内にはレイナを入れて、ケイゴ、ヒロ、シュン、里菜、キース、ユイの7人がいた。
『さあレイナ、ロウソク吹き消しなよ』
里菜がレイナをケーキの前に誘導した。