ミュージック・ラブ〜君がくれた歌〜
『うん』
レイナは勢いよくロウソクを吹き消した。
『改めてレイナ。誕生日おめでとう』
ヒロが電気をつけるなり、全員声を揃えて言った。
『みんな…ありがとう…』
レイナは、小さい頃に両親にしてもらって以来の誕生日会に涙を流した。
『レイナ…泣くなって。お前に喜んで貰うために誕生日会してんだぞ、泣かすためにしてるんじゃないんだからさ』
シュンは笑って言った。
『そうだよね…でも涙が止まらないの…』
そんなレイナの姿を見て、全員微笑んだ。
『でも良くこの喫茶店貸し切りに出来たね』
レイナは涙を吹きながら言った。
『コイツさ、俺の幼なじみのユイなんだけど…ここはユイの親の店なんだ。だから事情話したら、貸し切りに出来た訳なんだ』
ヒロはユイを紹介しながら言った。
『見てみなよレイナ。この料理全部ユイちゃんと里菜さんが作ってくれたんだよ』
ケイゴは笑顔で言った。
『ホントに!?ユイさんありがとう。里菜もありがとう…でも里菜って料理出来たんだね』
レイナは笑顔で言った。
『料理出来るって言うか…ユイちゃんは調理師免許持ってるんだって。だから、あたしはユイちゃんに教えて貰って作っただけだけどね』
里菜はニコッと微笑んだ。