桜-cherry rain-雨
*Crerry Rain*


――声は
記憶に残るモノなのだろうか。





日々埋もれて
時間が経つごとに、擦りきれていく記憶。



あたしは、一体何が残せる?





だけど
それでもあたしは、性懲りもなく探すのだろう。



ごちゃ混ぜになった記憶の破片を集めて

何度も、何度も。




きっと、探し出してしまうんだ。






どれだけの月日が流れても

薄れる程の歳月が過ぎていっても


あたしを呼ぶ、キミの声だけでいい。





キレイなんかじゃなくても構わない。




例え
もう二度と、聞こえなくても。






ただ、あたしを呼ぶ

その声だけは。








< 1 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop