紫陽花
「また雨だ!!」



梅雨の季節は洗濯物のたまりかたがすごい。


「せっかく晴れてたのに…」



肩を落として、服をしまいはじめる。



「手伝うよ」


男の人にしてはすこし高めの声、
これは太陽の声だ。



たくさんの洗濯物を二人でとりこむ。


お父さんは仕事だからいつもは一人だった。



だから
太陽の存在が嬉しかった。




あたしはとなりでドキドキしていた。



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