紫陽花

気持ち

梅雨はまだまだ続く。


あの時のあたしには
太陽の言う紫陽花の意味はわからなかったけど




洗濯物を取り込んで、干して、また取り込むなんて面倒くさいことを


楽しみにしながら



短い初夏を楽しんでいた。






「太陽!!お弁当おいておくね、いってきます」



「花綾、お父さんのは―…?


おーい?

いっちゃったよ」




あたしはすっかり太陽になじんでいた。


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