狂愛~狂うほどに君を~
三人はすぐに出かけた。


どうしよう…。


ゆずは周りを見渡す。

何故なら周囲の人たちの視線がこちらに向いていたから。

ゆずは自分の格好が不格好だから視線を浴びていると思った。


実際、くすくすと笑い声が聞こえる。

千に借りたシャツはワンピースのようにダボダボ。

おまけに短パンまでもが七分丈になってしまっていた。


『どうかしましたか?』


そんなオロオロとしたゆずに気づき泉が話しかける。


『い、いえ。なんでもないです。』


恥ずかしさでうつむくゆず。


『気にするな。見返してやればいい。』


『え?』


ゆずは千に手を引かれお洒落な店に入った。
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