狂愛~狂うほどに君を~
この高いけれど落ち着いてる声が
真っ暗な道を時折照らすから。
だから、迷ってしまう。
本当に真っ暗な道など歩いてはいけなのではないかと。
聞こえてきた声に耳を塞ごうと一瞬応えることを躊躇ったのに
結局は応えてしまった。
無視することも
傍を離れていくことも辛い。
大人なフリをして離れていくならばいっそ
子供になって無理矢理に触れた方がいいのか。
思考がそっちへ傾くと同時に
体はもう動いていた。
『んぅ?!』
細い腕を握って無理矢理引き寄せて
唇を奪う。
もう
後戻りなんかできない。