パズル・ゲーム
「ホント、何回見てもドラマみたい…」
私は女性が警察に連れて行かれた後、ほっと息をついて呟いた。
「いい加減慣れたらどうです?」
パチン、パチン。
もうすでに慣れて耳に心地よく馴染むようになったパズルのピースを一つ一つはめていく音。
「仕方ないじゃない!私はこの前まで普通の女子高校生だったんだから」
恭弥さんの少し棘のある言葉にカチン、ときた私はぶっきらぼうに答えた。
「そうでしたねえ」
パズルをする手を止めようともせず、恭弥さんは気のない返事を返して来た。
人が目の前で逮捕されたり、拳銃が向けられたり。
そんなもの、毎日見たって慣れないに決まってるのに。