愛しのご主人様
そう言って衣美ちゃんは足早に会場へと入って行ってしまった。
「衣美ちゃんー!
ごめんね、待ってー!」
なんて叫びながら、あたしも会場へと足を踏み入れた。
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「…失礼しまーす」
スタッフオンリーと書かれたドアを開けると、いきなり注目された。
な、何かいけないことしたみたいで嫌だなあ。
「あ、もしかして春日の助っ人さんたち?」
1人の眼鏡をかけた男の人がニコニコしながらやってきた。
「あ、はい」
「春日から話は聞いてるよ。
わざわざ手伝いに来てくれてありがとなあ!」