愛しのご主人様
「あ、それより先生!
看板娘て具体的に何すれば…?」
おずおずと聞くあたしを見て、
春日先生はクスッと笑った。
「まあイベントが始まるまではチラシ配り。
男寄せしながらな。
イベントが始まったらステージの端でただ突っ立ってればいいよ」
「そ、そんなアバウトな…」
「まあ、また原田から何か指示されると思うから」
そう言うと「俺仕事あるから行くわ」とだけ言い残し、
春日先生は去って行った。
あたしの手のひらに沢山の配布用のチラシを乗せて…。
こんなに配るの!?
「めんどくさいなあ…」
衣美ちゃんはポツリと呟き、
あたしの手のひらから一枚チラシを手に取った。
「ん…?」
チラシを眺めてた衣美ちゃんの顔はしかめっ面。