愛しのご主人様





「──…きゃっ」

ずってーん。

石につまずき、と漫画のようなコケ方をしてしまった。


痛いよ〜…(泣)


足から血出てるし…。

しかも周りの視線が…。


あーあ…。

こんな時に限って、雨がひどくなってきた…。


「おい」


泣きべそかきながらうずくまってると、
低い響く声が背後から聞こえた。

あ、あたし…?


いや、こんな声聞き覚えないし…。


「お前だよ、そこの猫耳」


って、やっぱりあたし!?


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