愛しのご主人様
「いってらっしゃい、雪乃」
「いってきますー!」
秋奈ちゃんに軽く手を振り、玄関を出た。
目の前には、i-Podで音楽聴きながら待ってる陽岡さん。
…様になるなあ…。
「おせーぞ、このバカ猫」
陽岡さんはあたしに気づくと、パチンとあたしのおでこを叩いた。
「ご、ごめんなさい…」
「ん。謝れば許す」
素直に謝るあたしの頭をくしゃっと撫でる陽岡さん。
「あの陽岡さん…」
「んー?」
つけてたイヤホンを取り、陽岡さんはあたし方に耳を傾けた。
「あの何で…家知ってるんですか?」
「お前の担任に聞いた」
うぎゃっ!
片瀬先生~~~っ!!
勝手に人の個人情報をっ(泣)