愛しのご主人様



*陽岡SIDE*


「ひーくん、ひーくん」


「…その呼び方やめてもらえる?健吾」


「可愛いじゃん、“ひーくん”♪」



俺、陽岡桐弥。


そんな俺をひーくんなんて恥ずかしいあだ名で呼ぶのは…、



白鳥健吾。


え?そうそう、イケメングランプリ、トリだった奴。


イケメングランプリに出ることになったのもこいつが勝手に申込書だしたから。



だから出る気なかったんだけどさ。


こいつが出よっ♪なんて言うから…。



「陽岡、その後あの猫ちゃんとはどーなってんの?」


健吾は片手に持っているパンにかぶりつきながら聞いてきた。



「どーなってんの言われても…別にふつー?」


別に彼女じゃあるまいし。


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