愛しのご主人様
「ターゲットはお前」
「ふーっ、遊んだ、遊んだっ!」
白鳥先輩と遊びまわって約3時間経過。
時計の長針はすでに、7時を回っていた。
「ゆっきー、ほれ」
「“ゆっきー”って、白鳥先輩」
クスクス笑いながら、白鳥先輩が買ってきてくれた炭酸飲料を受け取った。
ドカッとゲーセンの横にあるベンチに座った白鳥先輩。
あたしは遠慮がちに、離れてベンチに座った。
「それにしても…。
ゆっきー、マリカーつえーな!」
(※マリカー:マリ○カートの略)
「…兄にしごかれたもので…」
「…すっげえ兄ちゃんだな…」
3時間ずっとゲーセンでゲームをしてたあたし達は、炭酸飲料を一口で半分くらい飲んでしまう程、クタクタだった。