愛しのご主人様
「…ゆっきー、公園行かね?」
白鳥先輩は、飲み干したジュースの缶をゴミ箱に放り投げると、ゆっくり立ち上がった。
「公園、ですか?」
「…そ♪」
ニヤッと笑った白鳥先輩に、一瞬嫌な予感がしたけど、「はい」なんて言ってしまったあたし。
白鳥先輩に気を許してしまったんだと思う。
一緒に遊んでみて、楽しかったし…、
一緒に居てみて、夏兄みたいで安心したし…。
「――…~き…ゆっきー!」
「へえっ!?」
「公園、着いたよっ」
気付けば、公園の目の前。
いくら夏とはいえ、真っ暗だったため公園には誰もいなかった。
「お、ブランコ~!」
白鳥先輩は嬉しそうに、ブランコの元へと走って行った。