愛しのご主人様
「ひ!陽岡先輩っ!!」
キスを遮ったのは、ご存知…陽岡先輩。
「…出てくんの、遅いよ?」
白鳥先輩はそう言ってニッと笑った。
「お前…雪乃にキス…」
一段と低い陽岡先輩の声に、白鳥先輩はギョッとしながらも「してねえよ!」と明るく答えた。
「だって、お前にとって…この猫ちゃんは“特別”だろ?」
ニヤリと笑う白鳥先輩に「はっ!?」なんて声を上げる陽岡先輩。
「そろそろ自分の気持ち、気付いたんじゃないの?」
白鳥先輩は、陽岡先輩の肩をポンと叩いた。
あたしは訳のわからないまま…、
呆然と先輩達を見つめていた。