‐Fear‐
第2話『恐怖』
「そう…。うん、わかったわ。」
若い女性が電話で話している。
「あなたの頼みだからって訳じゃないわ。初めての指名だから…なんてね。はい、頑張ります。」
電話を切る。
「佐伯さん、OKかしら?頑張ってね。」
「はい、行ってきます!」
黛弁護士事務所。
数名の女性弁護士が在席するこの事務所で、一番経験の浅い彼女は初めての大仕事に緊張よりも興奮していた。
彼女の名は佐伯理恵菜。
足早に彼女は駅へと向かった。
警察署内の自動販売機の前で吉岡は悩んでいた。
缶コーヒー…全部はいらないなぁ。
冷たいコーンスープ?なんだこりゃ…そういや今日何も食べてないな。
「吉岡、後ろが詰まってるぞ。」
「あ、干潟さん。すいません。」
干潟が吉岡を押し退け、小銭を入れ冷たいコーンスープのボタンを押した。
ゴトン。
「あ…。」
「ん、なんだ?」
「いや別に。あ、そういえば禁煙続いてるんですか?」
「続いてる。悪いか?思い出させるんじゃねぇ、吸いたくなるだろ。」
「はは、すいません。ん!?あれ?」
「どうした?」
「あそこ横切ったの…。」
若い女性が電話で話している。
「あなたの頼みだからって訳じゃないわ。初めての指名だから…なんてね。はい、頑張ります。」
電話を切る。
「佐伯さん、OKかしら?頑張ってね。」
「はい、行ってきます!」
黛弁護士事務所。
数名の女性弁護士が在席するこの事務所で、一番経験の浅い彼女は初めての大仕事に緊張よりも興奮していた。
彼女の名は佐伯理恵菜。
足早に彼女は駅へと向かった。
警察署内の自動販売機の前で吉岡は悩んでいた。
缶コーヒー…全部はいらないなぁ。
冷たいコーンスープ?なんだこりゃ…そういや今日何も食べてないな。
「吉岡、後ろが詰まってるぞ。」
「あ、干潟さん。すいません。」
干潟が吉岡を押し退け、小銭を入れ冷たいコーンスープのボタンを押した。
ゴトン。
「あ…。」
「ん、なんだ?」
「いや別に。あ、そういえば禁煙続いてるんですか?」
「続いてる。悪いか?思い出させるんじゃねぇ、吸いたくなるだろ。」
「はは、すいません。ん!?あれ?」
「どうした?」
「あそこ横切ったの…。」