‐Fear‐
 次の日。

 昨日はご飯食べて風呂入って寝て…何だかすごく久しぶりに普通の生活をした気がする。
これからしばらく理恵菜さんと暮らすんだよなぁ。

「優太君?」

「あ、はい!」

 朝食を食べながらボーッとしていた優太に理恵菜が話し掛ける。

「う~ん…。まだ家に慣れないかな?そりゃそうよね。でも自分の家だと思ってくつろいでいいからね。」

「はい、すいません。」

「ん~何だかまだカタイなぁ。まぁ、しょうがないか。」

 ニコッと笑う理恵菜。
それを見て何故か照れて下を向く優太。

「今日は新島英明のお母さんに話を聞いてくるわ。仕事で帰り遅くなるかもしれないけど家で待っててくれる?」

「はい、わかりました。」

「それじゃあ、ね。」

 部屋を出ていく理恵菜。

 そうだよな、一緒に行くわけにもいかないんだよな。
何か手伝いができればいいんだけど…。

 優太は少し歯痒かった。
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