‐Fear‐
 日比野精神医療センター。

 日比野と理恵菜が話している。

「そうか…。優太君も心身共に疲れてる。あまり無理させたくないな。」

「そうね…。でも優太君は私に協力的だわ。それは嬉しいし、何とかしてあげたい。救ってあげたい。」

「…そうだな。それで、これからどうするんだ?」

「優太君はしばらく私の家で休んでもらって、私なりに捜査するわ。」

「おいおい、まだ一緒に住むのか?それも優太君のストレスの一部になってるんじゃないか?」

「そ、そんな事ないわよ。家に居る時は優太君楽しそうだし。やっぱり妬いてるの?」

「あのなぁ。…そういえば父親いるんだろ?預ければいいんじゃないか?」

「あいつはムカつくから嫌なの。わかる?」

「はぁ~、根にもってるな。そういえば名前はなんて言うんだ?」

「橘よ。橘和雄。超~嫌な奴。」

「橘和雄?まさか…。落ちぶれた診療所にいたんだろ?」

「うん。やってるのか分からないような所。」

「まさかな…。」
< 38 / 60 >

この作品をシェア

pagetop