菜綱の夜
と、内容はこんな感じだった。

確かに俺は死んでしまったらしい。

頭が痛くなった。

ゴンと言う鈍い音。

あれか!俺は二度目の衝撃で死んだ。

そういう事か、何となく次の日の新聞をめくると信じられない記事が残されていた。
 
[死亡事故加害者、取調べ中に殺害!警察内部の犯行か?]
『無免許、暴走事故で二人を死傷させた加害者の少年(14)が五月十四日午後十四時頃にトイレに行きたいと言い個室に入った所、何者かにより殺害された。頭に拳銃で撃たれた痕があったと言う。当初は付き添いの警察官の犯行かと思われたが、使われた拳銃はおろか現場には弾の痕も見つからなく殺害動機も考えられない。そして同じ時間にトイレを使用していた者もいた。なにより銃声が聞こえなかったと付き添いの警察官は語る。自殺なのか他殺なのか一切不明で現在操作中である。』

俺の命を奪った奴は殺された。

俺はこの加害者が確かに憎い!

だが、この加害者が罪を償う前に消した犯人に怒りを覚えた。

俺達への復讐なのか?

それとも歪んだ正義の賜物なのかは知らないが許せない。

俺はさらに新聞を読んだ。

こんなミステリアスな事件が数日で消えるわけもなく次の日には一面で載っていた。

俺はそこで驚くべき内容を目にした。
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