甘夏の恋
「幸せだぁ~///

美佳にも食べさせてあげたいなぁ~

よし!何個か買っていこう!」

頼んだケーキを頬張りながらひとりでぶつぶつ言っていると

「そういえば美佳もうすぐ手術だよね?」

麗華がふともらした

「っ!!!

ゴホッゴホッ

う……うん。そうだね……」

麗華の突然の問いかけに食べていたケーキが喉に詰まりそうになる

……どこまで知ってるんだ?

私が探るように麗華をみると

「私……こないだ聞いたんだけどさ…

手術結構難しいらしいじゃん?

心配だよ……」

麗華の目は心なしか潤んでいる

なんだ…美佳から聞いたのか

私は「こないだ聞いた」という言葉と本当に心配しているといった麗華の顔を見て警戒の糸がゆるむ

「うん…私もこないだ聞いたんだ…」

「話さなくて良いのかなぁ……

美佳ちゃんが…」

そこまで言うと麗華がハッとした顔をして

「今頃だけど

なっちゃんは…病名知ってるよね?

一応確認しても良いかな?」

と麗華が小さい声で申し訳なさそうに聞いてくる

「う……うん。大丈夫だよ

特発性拡張型心筋症だよね?」

ん?

今何か麗華……

き…気のせいかな…


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