甘夏の恋
「ほんとだ……」

「すげー」

俺達はありきたりな言葉しか出ないほど驚いていた

「少し離れないと分かりにくいかも知れないんですけど…」

俺達は部屋の壁にへばりつくようにその絵をみていた

そう

これは絵なのだ

壁にかかった全ての絵を繋げると一つの風景がが浮かびあがってくるのだ

「この作品の名前は『四季』なんです」

「…?四季?この風景は俺的には春だと思うんだけど…」
俺は思ったままの事を言うと

「芸術なんだから良いんだよ」とかわけの分からないことを隣で龍也が怒ったように言っているが無視していると

「これは見る角度によって風景が変わるようにつくってあるんですよ」と苦笑いをしながら飯嶋がいった

俺たちは飯嶋に言われたように場所を移っていく

すると

春・夏・秋・冬

それぞれの季節の特徴を上手く表現した絵が浮かび上がってくる

なるほど…そんなこともできるのか

俺は軽く秋本をみると

秋本は圧倒されたようにその絵を見ていた

「なぁ…飯嶋…
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