甘夏の恋
それからしばらく歩いた

階段を上がったり

下がったり

渡り廊下を降りたり

どこまで行くんだろうか??

息があがってくる

病院の中は窓が空いているものの風があまりない

Tシャツに汗がにじむ

「あっつ―………」

1人ばてている私に対して

悠哉君も龍也も涼しげに歩いている

汗ひとつかいてない

…絵になるなぁ~なんて思っていると

―ドン―

「はぅ!!」急に止まった悠哉君に思いっきりぶつかってしまった

「わりっ…大丈夫か?」と言いながら悠哉君が覗き込んでくる

…きゃぁぁあぁぁ!!!

ちっ…近すぎです!!

「だ…大丈夫!!気にしないで?」と言いながら赤くなっている私に

そぅか?

なんて言いながら又横を向いた

「じゃ…入るぞ?」
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