神様ごめんなさい
H
相変わらず亜衣は職員室前に
立たされていた。
幸は亜衣の前を通り過ぎながら
アッカンべ~をして笑った。
「愛のキューピット様にそんな事
したらバチ当たるぞっ」
「おぉ~愛のキューピット様
ごめんなさ~い」
「謝ったから許してしんぜよう」
「ありがたや~ありがたや~」
二人で大笑いして幸は先に教室に
向かった。
亜衣が戻ってきて昨日の事を詳しく
喋っていたら授業開始のチャイムが
鳴ってしまった。
幸は昨夜、なかなか寝れなかった
せいか居眠りし始めた。亜衣は
幸の居眠りに気付き消しゴムを
投げた。
「イテッ!」
「誰だ、今、声をだしたのは?」
先生が幸の方を見て睨んだ。
幸は亜衣の方をチラッと見た。
亜衣はケラケラ笑っていた。


掃除が終わり駅まで亜衣と帰った。
「今日も龍二さんと会うの?」
「その予定だよ」
「な~んか龍二さんに幸を取られたって
 感じぃ~」
「なんじゃそりゃ」
「寂しいから たまにゃ~亜衣ちゃんとも
 遊んでよ~」
「はいはい」
「じゃぁ また明日ね」
「うんっ明日ね~」





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