神様ごめんなさい
龍二は幸の意見を聞かずに
「みんなにカンパしてもらうから」
幸はショックだった。幸が産みたいん
なら産めよって言ってくれると思って
いたから・・・
「龍二は・・おろせってことだよね?」
「もち、だって俺達まだ高校生だぜ」
「・・・今日は、もう帰るね」
「送るよ」
「いいっ、一人で帰りたいから」
幸は走った。涙が止まらない。心の中で
「ねぇ高校生だから何なの?何で高校
 辞めて働くって言ってくれないの?」
その日の夜、付き合って初めて龍二からの
電話をでなかった。
次の日、亜衣は幸の様子を見てわかったらしく
「明日、学校終わったら病院行ってみよ」
「うん、付き合わせちゃってごめん」
「なに言ってんの、ば~か」
「・・・・・・」
学校が終わり幸は家にずっと居た。携帯は
龍二からの着信履歴でうまっていた。。。
窓の外からコンコンッと舌打ちが聞こえ
龍二だと すぐにわかった。しばらくして
窓の外を見た。遠くの方に龍二の後ろ
姿が見えた。窓の下には龍二のタバコの
吸殻が落ちていた。
「龍二・・・ごめんね・・・龍二・・・
 龍二好きだよ・・・」一晩中泣いた。
そして幸は・・・心に決めた。


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