神様ごめんなさい

龍二と会った時、幸は思い切って聞いた。
「ねぇ龍二、こないだ女の人と歩いてた？」
龍二の顔がハッとなって動揺しているのが
すぐにわかった。
「ああ～居酒屋で一緒に働いている人」
「それだけ？」
「ああ」
「そっか・・・で～何で一緒に歩いてたん？」
「偶然　会って」
「そっかぁ～」
「ああ」
その話をした後、龍二は口数が少なく
なった。
龍二とバイバイし家に戻り幸は指輪を
握り締め大丈夫、大丈夫、龍二の友達、
友達と何度も言い繰り返した。
龍二からの電話が鳴った。
「今バイト先の人達から飲みに誘われたから
　ちょっと行ってくんな」
「うん、わかった」
大丈夫だよねと心に言い聞かせ幸は眠りに
ついた。