城★My Home



「は?あれ本気にしてんの?」


フッと笑って流し目で右京を見る

矢澤陽の冷たい目低くかすれた声



さっきまで賑やかだった教室はとたんに静かになった



「陽さまは違いますの‥?」


声が奮える右京さん

長い髪を揺らしながら矢澤陽の服を掴み揺らす




矢澤陽はその手をサッと払いのけてあたしの方に近づいてくる



え!?


いや、ちょっと‥

マズイでしょこの状況!!!!
こういう時は逃げるが勝ちっ!



あたしは回れ右をして教室を出ようとした‥が、それは意図も簡単に封じられた




腕を掴まれグルンと矢澤陽の方へ体を向けられた


"逃げんじゃねえよ?"




と耳元で呟く


うっ‥‥‥‥



不覚にもその行動にドキッとしてしまったあたし





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