ぼくうつ。
プロローグ:昔の話
駅に近いビジネスホテルの一室に僕と彼女はいた。
部屋の中にはベッドと小さな机、
机の上に電話機が置いてあって、
簡単な部屋やホテルについて書かれた
説明書みたいなものとメモ帳、
アンケート用紙の入ったものが置かれていた。

あと部屋にあるのは小さいテレビくらいで、
いたって普通のビジネスホテルだった。

僕らは観光が目的でこの町に来たわけじゃなかったし、
お金もあまり持ってない学生だったので、
一番安いホテルをネットで探したあげくここになったのだ。

駅から歩いて5分というのも魅力的だった。

コンビニで買ってきたもので、
適当に晩御飯をすませた僕らは、
ベッドに腰掛け軽くお酒を飲んでいた。

二人とも甘めの缶チューハイを飲んでいて、
お酒に強い僕にとってはジュースみたいなもんだった。

テレビはついていたけど、
チャンネルのことがよくわからなかったので、
適当なローカル番組をつけた状態で、
二人でそれを見ながら、
だらだらと話をしていた。
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