りんごゆき
扉の横に立って、このミルクティーを飲み終えたらどこに行くか考えようと少しの間体を暖めた。
駅は会社帰りのサラリーマンや部活帰りの学生でごった返していた。
みんないろいろ大変なんだろうなぁ。
雑踏をぼんやりと眺めていた。
あれ?
視界の端にしゃがみ込んだ男の人が目に入った。
二度見する私。
駅前の広場に確かに膝をついて俯いている。
男の人ってよりも男の子って感じだ。
みんな自分の家路を急いでいて目に入らないんだろう。