りんごゆき

よく行くお店も覗いた。

神社や空き地にも行った。

柊くんが通っていたらしい地元の小学校や中学校も行ってみた。



柊くんはこの街にいるはず

っていう根拠のない自信をもとに街中探した。



いつの間にか、西の空を茜色に染めていた太陽は顔を隠して、一番星がきらりと紺色の空を照らしていた。



いつもの商店街に戻ってきた時、ふとまだ行ってない場所に気が付いた。

柊くんはそこにいるって確信した。



なんでもっと早く思い付かなかったんだろう…!

なにより先にそこに行くべきだったんだ。

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