りんごゆき

商店街はすぐに終わり、そこから先は住宅街。

どうしようか悩んだ。

もうすぐ日が暮れてしまう頃だった。

住宅街で迷子になったら洒落にならない。



結局私は駅に引き返すことにした。



夜の気配が近付いてきて、私は少し焦った。

暗くなると不安は大きくなるばかり。



だけど、

親が探しに来ても絶対に帰らない!

この決心だけは揺るがなかった。

私は昔から変なとこで度胸があって、意地っ張りだったから。

こんな決心朝飯前だった。

< 8 / 204 >

この作品をシェア

pagetop