南月さんの迷探偵ファイル
餅達が通された部屋は、庭から少し離れた一番端っこにある、縁側付きの部屋だったのである。
「ここは、庭とはつながってないんか?」
餅が縁側から身を乗り出して、辺りを見回す。
楼と涼也も、縁側の方に来て、一緒になって、辺りを見回す。
「どうでしょうね〜。でも、つながってそうな気もしますよね。」
楼が餅達の方を振り向きながら言った。
「結構暗いし、分かりにくいな。」
涼也が、ふっと息をつきながら言った。
涼也の言うように、縁側に取り付けてある灯りは、あまり明るくなかった。
ほの暗いと言った方が近いだろうか。