南月さんの迷探偵ファイル
*庭*
日子達が幽霊を見た場所を見て回る事にした餅達は、少し静かな廊下を歩いていた。
悠夜は、陽を寝かしに行かないと言い、先に帰ったので、今は、日子・餅・楼・涼也の四人になっていた。
「懸垂館って広いですよね。」
楼がポツリとつぶやいた。
「そうですか?周りにある旅館に比べれば、うちは、そんなに広くないですよ。」
日子が苦笑いしながら答えた。
「そうですか…。十分広いですよ!」
と楼。
すると、日子が微笑んで、
「そう言ってもらえると、嬉しいです。」
と言った。
すると、いきなり餅が、
「日子さん。ここの従業員…番頭さんとか、仲居さんとかは、何時ぐらいに帰ってはるんですか?」
と日子に質問した。