南月さんの迷探偵ファイル
「なんで、ここで電話しやらへんのです?」


「あいにく、ここは電波が悪いので。…5分程で戻りますので、もし良かったら、そこの喫茶店で待っててください。」


と言って、日子はさっさと行ってしまった。



――というわけで、楼と涼也は日子が言った喫茶店で待っているのだった。


「なぁ、楼ちゃん。なんで日子さんはここで電話しいひんかったんやろ。」


そう涼也に聞かれて、楼は戸惑った。


「なんでって…。ホンマに電波が悪かったんちゃいますか?」


と、楼は答えた。それしか理由が見つからなかったのだ。


「そうかなぁ…。」


涼也は考え込んだ。
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