南月さんの迷探偵ファイル
『なんで、東京って似た様な景色ばっかなんやろ。京都とえらい違いやわ…。』

…東京も京都も変わらないだろう…
そんな自分の間違いには、気付かず 餅はもう一つの曲がり角へと歩いていった。

今度はスラスラと進めて、やっと見たことのある景色の場所まで来れた。
『オォー。やっと見慣れた景色やわ。…いや、見慣れてはいいひんか!まぁえぇとして…、これはどっちや?』

またもや、左右の二択である。餅が迷った末に 出した答えは…人に聞く事だった。

『悩むん、めんどくさい!人に聞くんが、一番手っ取り早いな。えぇっと…教えてくれそうな人は…。あ、あのおっちゃんに聞いてみよ!』

餅は、お店の前で 花に水をやっているおじさんに駆け寄って、
「すいませーん。」
と、声をかけた。

おじさんは、花に水をやるのを止めて 顔を上げた。顔はちょっといかつい…。
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