南月さんの迷探偵ファイル
尾行 2
餅が男を尾行している頃、楼も日子を尾行していた。
日子が旅館を何と言って出てきたのかは、分からないが、帰るのを急ぐでもなく、店のウィンドウを眺めながら、ブラブラ歩いていた。
楼は『店忙しくないんやろか?』と不思議に思いながらも、後ろから気付かれないように、かなり用心しながら歩いた。
周りから見たら、たぶん楼の方が、あやしい人に見えたかもしれないぐらい…。
『どこにも寄らずに帰るんだろうか…。』
と思っていると、商店街に入っていって日子は色々買い物を始めた。